海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年3月1日発売)
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本棚登録 : 35850
感想 : 2359
4

田村カフカとナカタさんが物理的に近づいてきた。
四国。
上巻の後半、ずんずん面白くなってきた。
キーワードは、オイディプス王の伝説か。

ナカタさんが教わったような関係性がどう絡んでいくのか。複数の人生を交互に語り、少しずつ繋げる手法は、村上春樹さんも原田マハさんも凪良ゆうさんも心憎いほど上手だ。
上巻でお気に入りは主人公の二人と大島さんだ。
大島さんが、想像力を欠いた人間を「うつろな人間」と呼び、論破するところが面白い!「想像力を欠いた狭量さや非寛容さは寄生虫と同じだ」ときっぱり言い切る。
この本でも図書館やシューベルトのピアノ・ソナタ、プッチーニのオペラが登場する。ブレンデルのピアノでシューベルトを聴こうかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 村上春樹
感想投稿日 : 2024年2月6日
読了日 : 2024年2月6日
本棚登録日 : 2024年2月6日

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