天国はまだ遠く (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2006年10月30日発売)
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感想 : 1171
4

どこかて読んだ気がする。
どこか似たような経験をした気がする。
海の美しさや星の美しさ
木々のささやき
目の前で鶏をしめる光景の非日常。
そんな凪のような瞬間は
いつまでも続かない。

別れは寂しい。
でも進むものは別れなければならない。
彼女がいわゆる都会的な社会復帰できるかどうか、
それはわからない。
ただ今までと違う時間と空気と
人の温もりが彼女の身体の中に入った。

神さまの近くにいた彼女は
讃美歌が染みた。

自分の居場所。
それがどこか長年生きていても
なかなかわからない。
ここじゃないと動き出した彼女は
きっとしなやかに強く
生きていく気がする。

田村さんにも幸あれ。
でないとさびしすぎる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 瀬尾まいこ
感想投稿日 : 2023年12月9日
読了日 : 2023年12月9日
本棚登録日 : 2023年12月9日

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