Aではない君と (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2017年7月14日発売)
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本棚登録 : 3382
感想 : 334
5

去年読んだはずなのだが、ブクログへの登録を失念していたようなので、
今更ながらの登録(^-^;

あまりの大作で放心状態になり、登録するのを忘れてしまったのか・・・。



同級生殺人の罪で息子が逮捕されたことを知る吉永。
弁護士を依頼するも、息子は沈黙をし続ける。
父親が接見しても、息子は何も話そうとしない。

父親が手配した弁護士との面会を拒否する息子に、弁護士が新しい女性弁護士を紹介する。

女性弁護士 神崎の協力を得ながら、父親は息子に手紙を書き、息子に寄りそおうとする。

ある日息子は自らの罪を認めるも、事件の動機を話そうとしない。
神崎から弁護士に対して反感を持っている?のではと訊かされた吉永は、自分が付添人になることを決意する。

翼の従妹から愛猫ペロが死んだ時の話を聞き、その時期に違和感を持つ。
そこから次第に真実が見えてくる。


重たく、苦しい話だが、かなり惹きつけられる作品だった。

複雑な家族関係。
動機が見えず、もがき苦しむ父親。
息子とのやりとり。
そして見えてきた真実。

この物語をどうやって落としてくるのだろう?と不安にすらなるが、最後はきっちり嵌るべきピースが嵌るような感覚に。

読み終えて放心状態になるような、重厚な作品だった。


読み終わった本は、全て実の叔母に回しているのだが、叔母も甚くこの作品を気に入ったようだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月12日
読了日 : 2021年2月12日
本棚登録日 : 2021年2月12日

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