管見妄語 始末に困る人

著者 :
  • 新潮社 (2011年10月18日発売)
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本棚登録 : 62
感想 : 11
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前作「大いなる暗愚」と同じく、週刊新潮に掲載されたコラムをまとめたエッセイ集。

相変わらずの藤原節。
正直、あまりにいつも通りでやや新鮮味に欠けるところもあるにはあるが、それでもお決まりのユーモアに時折ぷっと吹き出しつつ、奥様との微笑ましいやり取りを想像しつつ、楽しく拝読した。

「大学の美観は重要」とか「学問を究めるのに最も必要なことは美意識」というのは、案外そうなのかもしれない。
あるレベル以上の頭脳を持ち、研鑽を積み、知識を重ねたら、そこからさらに一歩秀でるには、学術的なものからひとつ隔たった何かが不可欠なのかも、というのは、私でさえ、様々な分野で名を残すような人々の話をあちこちで読むにつけよく感じる。
まあ、一般人の私にとっては別世界の話だけれど、残念ながら。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説以外(エッセイ・ノンフィクションなど)
感想投稿日 : 2012年8月1日
読了日 : 2012年8月1日
本棚登録日 : 2012年8月1日

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