午前零時をテーマにした13人の短編集。
他の既読の短編アンソロジーと比較して、なかなか骨太な文章の作品が多い気がした。
印象的なものだけあげると
「ハンター 鈴木光司」
結局彼という人物はいるのか、いないのか。短いながらに幾つか結末を考えられる作品だった。
「冷たい手 坂東眞砂子」
枯れていくという危機感は誰にでもある。少し安易ながらも共感できました。
「分相応 貫井徳郎」
文章の崩れ具合と話の軽さが心地良かった。分不相応なものは持っていないので共感ができないが、自分がどの位置にいるのか、誰でも気になることだと思う。
「午前零時のサラ 馳星周」も作家の愛情が感じられる作品。
13人と多いせいもあって、残念ながら細切れで何が言いたいのか、よく分からない話もある。
初めての作家さんなど新鮮で文章もしっかりして読み応えはあるけれども、物語として面白い作品はそれほどなかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
無印(-ω- )
- 感想投稿日 : 2012年1月10日
- 読了日 : 2012年1月10日
- 本棚登録日 : 2012年1月10日
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