村上春樹、河合隼雄に会いにいく

  • 岩波書店 (1996年12月5日発売)
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本棚登録 : 391
感想 : 55
5

  再読。

 あるとき、友人との待ち合わせ場所で「ねじまき鳥クロニクル」がやめられなくて立ち読みしながら待っていたら、彼女が村上春樹の大ファンであることを語りだし、「コミット」「コミット」と連発。英語が好きでも得意でもない彼女に「コミット」を連発させる「村上春樹」と「河合隼雄」。「サクリファイス」で初めて知った河合先生が、村上春樹と対談ですと??とこの本を手にし、当時、心がす~っとするような気分になったのに、村上氏のノモンハンでの現象と作品を作る姿勢、主人公と自分は全然別人物、ということしか覚えておらず、ほんとに情けない限り。
 今読むと第一夜における村上氏の腺病質というかほぼ河合先生の患者のようにも思われながらの第二夜の作品に向かう力強さが感じられて、ちょっとびっくりしてしまった。
 この本もだいぶ時が経っていてちょっと切ない気分にもなったけれど、村上氏は今も井戸に降りて作品を作り続けてるんだな~。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読み応えあり!
感想投稿日 : 2023年4月3日
読了日 : 2023年4月3日
本棚登録日 : 2023年4月3日

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