全1巻。
九州の儒学者、広瀬淡窓の物語。
ああ。
ぽい。
今作を読む前に「冬姫」を読んだけど、
あっちは全然だった。
こっちはらしい。
大きなメリハリがある訳じゃないけど、
まさに表題の通り、
しっとり、じわじわ染みてくるような話。
生きていくことの哀しさが底に漂い続ける
藤沢周平っぽい葉室凛。
ちょい役だと思ってたやつが重要なキーマンだったり、
大塩平八郎と対比するアクセントだったりと、
構成もよくできてるなあと思った。
まあ、地味だけど。
自分はみちのく出身なので、
藤沢先生の暗く湿った感じは理解できるんだけど、
カラッと眩しい九州の人間が、
どうして藤沢先生と同じようなニオイをさせているのか、
改めて不思議に思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史小説
- 感想投稿日 : 2014年11月26日
- 読了日 : 2014年11月26日
- 本棚登録日 : 2014年11月26日
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