〈4-6〉後編2では、「一九八四」について多少の記述があり、関係性を仄めかす感じ。ビッグブラザーの対比?としてのリトルピープルの存在が、ふかえりの「空気さなぎ」等から明らかになっていく。
ふかえりが両親と共に所属していた組織「さきがけ」、そこから発生した過激派グループ「あけぼの」。この「あけぼの」と警察との武力衝突が、青豆の記憶にない1Q84での出来事の象徴となっている。
月が二つ均衡を保つ1Q84、これは空気さなぎの世界観でもある。
「一九八四」が、ビッグブラザーをストーリーの中に充満させていた重量感を思うと、リトルピープルの象徴的な表現がもの足りなさを感じる。
まだまだ続くんですよ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新潮文庫
- 感想投稿日 : 2022年11月23日
- 読了日 : 2022年11月23日
- 本棚登録日 : 2022年11月23日
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