三四郎 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1948年10月27日発売)
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昭和55年3月10日 83版 再読

時代は明治後半、九州(出身は福岡、学校は熊本)から大学進学の為上京した小川三四郎の、東京での青春物語。前期三部作の一つ。
当時も大学の講義は面白くなかった様子。コンパのような集まりにも参加する。文化祭に似たような物もある。少し悪めの友人が出来たり、研究室に閉じ籠りがちな研究者も居たりする。文化は変化していても、現在と似たような生活を垣間見る。そんな東京で三四郎は成長していき、淡い恋もする。

若い頃読んだ時は、見えなかった物が見えたりした。又、これも新聞小説であった事も知り、作中で当時の日本の社会批判を登場人物に語らせている事に驚いた。

stray sheep 迷える羊 が頻繁に出てくる。三四郎も明治日本も漱石自身も迷える時代だったのかもしれないですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新潮文庫
感想投稿日 : 2022年1月16日
読了日 : 2022年1月16日
本棚登録日 : 2022年1月16日

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コメント 1件

moboyokohamaさんのコメント
2022/02/15

青春という言葉を聞くとこの小説を思い出します。

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