オール・マイ・ラビング 東京バンドワゴン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2012年4月20日発売)
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本棚登録 : 2031
感想 : 164
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世の中の移り変わりも目まぐるしく、つまらないことで心を悩ませ、美しいものを見逃してしまうのはもったいない…。ほんとうにそう思います。
サチさんの語りに毎回心が和みます。
カフェと古本屋。本とコーヒーの絶妙な組み合わせも、本好きにはたまらなく嬉しくて、切り離せないものですよね。
ふと気がつくと、物語のあちらこちらで恋の花が咲いていて、我南人の「LOVEだねぇ」の一言を聞くと、思わず顔がほころんでしまいます。

前作の、番外編「マイ・ブルー・ヘブン」から繋がる話もあり、家族や本の知識のことなどはもちろん、その他にも話題は盛りだくさんでいろんなことを教えてくれるし、読みどころ満載で毎回圧倒されてしまいます。

大家族で行われるクリスマス、雛祭りに続いて、物語の締めくくりは、紺の息子研人の小学校の卒業式でした。
卒業式って、ほんといいものです。人生の節目というか、我が子のことを思い出してうるっときてしまいます。
本のタイトルにもなっている「オール・マイ・ラビング」も聴けて大満足でした。

老いも若きも家族みんなが少しずつ年を取っていくけれど、サチさんにはまだまだこの先の堀田家を見守っていてほしいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小路幸也
感想投稿日 : 2022年11月26日
読了日 : 2022年11月26日
本棚登録日 : 2022年11月26日

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