食べ物にまつわる昔の思い出は、今は亡き人を蘇らせるようで、とても静かな気持ちになる。
牛乳配達人や、箱に入った森永キャラメル、アルミニウムのお弁当箱など、作者の子どもの頃の記憶がとても鮮明に綴られていることに驚かされます。
そして、話題は食べ物のことだけにとどまらず、誠実亭という鰻屋でアルバイトをした時のことや、娘と入ったオムレツ専門店のことなど、語り口が妙にさばさばとしていて、話の展開が意外すぎてつい笑いが込み上げてしまいます。
独特な世界を醸し出している、飾り気のない、自由奔放なエッセイ。
圧倒的な存在感を感じます。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年10月25日
- 読了日 : 2023年10月25日
- 本棚登録日 : 2023年10月25日
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