2022――これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)

著者 :
  • PHP研究所 (2012年1月18日発売)
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「あと数年で会社はなくなる」「中国は2025年まで発展し、日本は2020年以降崖から転がるように落ち込む」
等、衝撃的な予言の数々。しかし著者は「これからの日本はチャンスに溢れている」と言い切る。それができるのは「今希望を描き、行動を起こす」ことを選んだ人のみ。つまり今この瞬間の選択こそが、これから10年活躍できるか、後悔する人生を送るかのターニングポイントなのだ。

様々な、しかしわかりやすい手法を用いて今後の日本、世界の流れを予測し、これから社会で活躍するためにはどうすればよいか説いている。最近は自分の周りの狭い範囲のことばかり考えていたので、この本を読んで社会の流れに目を向け、その中での身の振り方を考える良いきっかけになった。

イン・フォメーションとエクス・フォメーションの話は今後の参考になりそうだった。前者は言葉通り、外からの情報を受け入れて、自分の中に認識を形創ること。一方後者は、自分の内にある認識を外へ形創ることである。かつてはイン・フォメーション=情報を得ることが重視されてきた。しかしこれからは情報や経験等を動員して、自らを表現できなければ価値が生まれない。そのプロセスを通して世界に貢献できる場が重要になってくると本書は説いている。現代は情報に溢れすぎていて、情報が本当に正しいかを見極める力、情報を取捨選択する力が必要だと叫ばれて久しい。必要な情報を組み合わせて自分を表現する、自分を伝える力も必要になることは間違いないだろう。

今、私は27歳。10年前は17歳の高校生だった。当時は大学ですら未知の世界で、10年後の自分の姿など全く想像できなかった。正直、社会に出て働くことが恐ろしくて、できればずっと学生のままでいたかった。しかし10年たった今、私はしばしば将来のことを考える。1年後、5年後、10年後、さらにもっと先、私はどこで、どんな人に囲まれ、何をしていたいか。そういうことを考えられるようになっただけでも、17歳からの10年で私は色々なことを学び、成長したのだと思う。
今の私には達成すべき目標、私の理想の姿がある。それが独りよがりにならないために、世の中の動きを読みながら、何か少しでも社会へ還していけたらと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 仕事
感想投稿日 : 2014年7月21日
読了日 : 2014年7月18日
本棚登録日 : 2014年7月21日

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