花埋み (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1975年6月3日発売)
3.86
  • (27)
  • (48)
  • (37)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 464
感想 : 49
4

主人公が置かれている状況って、今の中東諸国の女性たちに似ているのではないだろうか。女性だというだけで、学問も職業も発言も制限された時代。今のようにどんな職業でも女性が挑戦できるようになるためには、彼女のような人が正面から困難と向き合ってくれたからこそなんだとわかった。
それにしても好寿院で学んでいるときの男子学生の嫌がらせといったら、本当に低俗であきれてしまう。人としてどうなの?って思ってしまう。まあ、時代背景もあるとはいえ、ひどすぎる!
どこかのレビューにも書いてあったけど、無駄のない文章で読みやすく引き込まれた。吟子が最後に13歳年下の志方と結婚し、北海道で生涯を終えたことには賛否あるようだけど吟子が自分で選んだ道なのだからいいんじゃない?と私は思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月4日
読了日 : 2020年1月4日
本棚登録日 : 2020年1月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする