兄35歳、弟32歳。2人暮らし、彼女なし。
そんな間宮兄弟の夏から冬にかけての日常を描いた物語。
2人で趣味の時間を楽しんだり(意外と多趣味なのだ)、母のために奔走したり、恋をしたり…。
冴えない、モテない2人の男の密度の濃い半年間は、切ないときもあるけれど、しかしとても充実しています。
江國さんの描く兄弟姉妹の姿がちょうどよいのです。
兄弟姉妹同士で似ているところ・似ていないところ、あると思いますが、その描き方が絶妙で、本当にこんな人々が東京のどこかで生活をしているように思えてきます。
一緒に時を過ごし、共に笑いあったり。
誰かを応援したり、誰かに励まされたり。
時にすれ違い、誰かを傷つけたり、傷つけられたり。
そうやって互いに影響を与えあいながら、それぞれが生きていく。
そんな毎日を私たちは送っているのだなぁと、なんともしみじみと噛みしめたのでした。
読書状況:読み終わった
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読みました。
- 感想投稿日 : 2015年6月12日
- 読了日 : 2015年6月3日
- 本棚登録日 : 2015年6月12日
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