歌行燈・高野聖 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1950年8月15日発売)
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本棚登録 : 1274
感想 : 94
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「外科室」を読んで以来の泉鏡花です。
なかなか文体に馴染めず、行ったり来たりを繰り返しながら読みました。
Googleで解説を検索しつつ、なんとか読了。
難しくて頭を悩ませながらの読書で、読んでいる最中なかなか話の道筋を掴めなかったのですが、改めて目次を眺めると、それぞれの話の情景がふぅっと立ち上ってくるのが不思議です。

「高野聖」が読みたくて手に取った1冊ですが、艶やかで謎めいた女性の怖さよりも、ぼたぼたと蛭が落ちてくる森の様子が恐ろしく、しばらく鳥肌が消えてくれませんでした…。
「歌行燈」では2つの物語がだんだんと1つに向かっていく様が鮮やかでした。
能についてもっと知っていたら、より楽しめたのだろうと思うと少し悔しいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読みました。
感想投稿日 : 2014年5月6日
読了日 : 2014年4月28日
本棚登録日 : 2014年5月6日

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