失った者の記憶を抱え生きる人々の、日常生活を描いた連作短編です。
若くして夫を亡くしたテツコと、夫の父で妻に先立たれたギフ。
ひとつ屋根の下に暮らす2人の日常は、微妙なバランスの上に成り立っているようです。
どこかで「このままではいけない」と思いつつも、今の暮らしを壊すこともできない。
それでも日常はまわり、ゆるゆると変わっていくものがある…
私たちの日常は小さな変化の連続であることを意識させられる物語でした。
木皿泉というのが、脚本家夫婦のペンネームであることは初めて知りました。
夫婦で、嫁と義父の物語を作る…というのは、どんな感じだったのでしょう。
創作現場を覗いてみたい気持ちになりました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年6月3日
- 読了日 : 2014年5月26日
- 本棚登録日 : 2014年6月3日
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