動乱の幕末期に忽然と現れ、第二次長州征伐で幕軍の戦意を喪失させ、討幕軍総司令官として彰義隊を駆逐した村田蔵六こと大村益次郎は、「勝って当然」と勝ち戦に無頓着、誰彼問わず不愛想、孤独に徹し〝田舎医〟で〝技術屋〟として〝我ハ一個ノ機械ナリヤ〟と自嘲する、時代が要請した稀に見る特異な人物を描く圧巻の憂愁編。西郷隆盛が独走する西南戦争を予見し、京都での対戦準備の最中、刺客に襲われてしまう。知らせを受けて駆けつけたシーボルト・イネが臨終まで付き添った記述と併せ、木戸孝允や勝海舟らの賞賛と敬服の念が湧き上がる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2021年8月31日
- 読了日 : 2021年8月31日
- 本棚登録日 : 2021年8月31日
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