近代という時代は公的領域と私的領域の分離が進んだ時代であるが、本書は今日の私的領域における関係性=親密な関係性の変化をセクシュアリティの観点から論じている。ギデンズはその変化の最たるものを「純粋な関係性」と呼んでおり、この概念を女性同性愛者の語りから導き出している点が興味深い。ジェンダーやセクシュアリティに関しては、様々な立場の人、とくに女性や同性愛者などのマイノリティを捨象しないような努力が感じられる一方で、記述や論理展開が一面的というか生物学的本質論スレスレの感もある。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会学
- 感想投稿日 : 2018年8月7日
- 読了日 : 2018年8月7日
- 本棚登録日 : 2018年8月7日
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