ウェディング・ドレス (講談社ノベルス クM- 1)

著者 :
  • 講談社 (2000年6月1日発売)
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本棚登録 : 132
感想 : 25

 再読。大体十年ぶりくらいに読み返した。まあ内容を覚えているわけもなく! 発行が2000年なので、出て一年後くらいに読んだんだな、これ。
 タイトル通り、結婚式、花嫁、ウェディングドレスを据えた話。悲惨な話だった気がする、程度の記憶しかなかったですが、たぶんちょっとグロエグだったのをそう覚えてたんだと思います。
 式をあげるその日に浚われ乱暴された女性と、式をあげるその日に花嫁が行方不明になった男性、二人の視点で話が進みます。以下空白ネタばれ反転処理。
 その女性視点と男性視点と、加えて「AVの内容」の混ざり具合が上手すぎて、無駄に混乱することもない。初っ端から祥子が相手を「ユウ君としか呼んでいない」ため、「ユウ君が二人いる」ってのはなんとなく分かる。話の途中辺りで、「二人の時間軸がずれている」のでは、と疑問を抱き、終盤でああなるほどやっぱりね、と綺麗に纏まってるので安心して読めました。ちりばめてあった伏線が綺麗に回収できてるような、そんな感じ。ラストもハッピーエンドだったし。妙な戦闘になることもなく、変な能力を持った人物が出てくることもなく、本格ミステリってわけじゃないんだけど、良い意味ですごく普通のミステリってのがこんなに安心して読めるものだったんだってことを思い出しました。
 個人的には「パラレルワールド」に関する話題を出したことも伏線の一種だった、ってのがすごい好き。

11.01.06

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ・ホラー
感想投稿日 : 2013年1月1日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年1月22日

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