.天才の条件とは?
「天才」とは、以下のような3つの能力を兼ね備えた人です。
1)発想力
2)表現力
3)論理力
このそれぞれに関して高い能力を持ち、それが強い主体性によって1つの人格の中にまとまっている状態。
これを「天才」と言います。(詳細は本書を)
2.行動採点に反省や後悔は無用
点数が低いと、人間は意識しなくてもごく自然にやらなくなったり逃げるクセがついてきます。それがこの第2フェーズの目的です。(中略)
スケジュール術や仕事術などの本で「時間の節約をしよう!」という呼びかけをよく見かけます。
でも、そうやって時間を節約する努力なんかより、自分で評価した「採点の低かった行動は繰り返さない」という方が、毎日楽しくなるし、結果として時間も節約できます。(中略)
まず、ひたすら「行動記録」。
そのあとに「行動採点」。
これがもっとも効率のいい、幸せへの近道です。
ートでウツ症状が消えた
本当にビックリしました。人から指摘されるまで気づかなかった。
そう、私のウツ症状が治ったというか、とりあえず「忘れてしまうほどに軽微になった」のは、明らかにスマートノートの成果じゃないですか!
第1フェーズの「今日、あったこと」だけを書くという行為。
第2フェーズの「それに採点して、マイナスはつけない」という思想。
これらはすべて「ウツ」で苦しかった頃、頭の中でしていたことをルール化したものだったんです。
悩みの"ジャグリング"をやめてノートに書き出す
悩みの本質、苦しさの本質というのは、「複数の問題を頭の中でグルグルと回している状態」から生まれるのだと気付きました。
これを私は「頭の中でジャグリングしてる」と呼んでいます。
ノートを取らずに悩むことは、悩みをジャグリングのように空中で回しているのと同じことです。(中略)
それよりも、ジャグリングしているものをいったんテーブル上に並べて、腕を組んで考えた方が、事態を冷静に見ることができるでしょう。
記憶だけに頼って脳内で覚えておこうとすることがジャグリングなら、それをテーブル上に並べて一目で見られるようにするのが「紙に書きだす」です。
解決法は「なぜ」をしっかり考えると生まれてくる
充分に「なぜ?」と考えたあとで、「じゃあ、どうする?」と解決法を考えると、ちゃんとした答えに行きあたります。
しかし、多くの人が物事を考えるとき、すぐに解決法を考えてしまいます。解決法を考えることを「考える」と思っている人があまりに多い。(中略)
「仕事、やめたい」と思った時、「じゃあどうしよう?」「次の仕事、なににする?」といきなり考えてはいけません。「なぜやめたいのか」を充分に考えること。
「なぜやめたいのか?」という疑問の中に、絶対に「次の一手へのヒント」が隠されています。
たとえば、友人から恋愛相談を受けた場合。
白紙のノート見開き2ページにメモ取りながら話を聞いてみてください。
まず相手の話を右ページに箇条書きします。(中略)
次に右ページに箇条書きした内容を一緒に見ながら、左ページに相手が言いたかった要点をまとめたり、図解を描いたりしてみます。
そうすると、相手も感情だけにとらわれずに、冷静に状況を見ることができるようになります。左ページには互いに同意できたやりとりが残ります。(中略)
やってみたらわかりますが、相手はものすごくビックリします。
あなたのことを、とんでもなく頭が良い、と思い込むかもしれません。
.効率追求のみを求める方法を続けると、脳は涸れてしまう
脳は一時的な効率追求で、たしかに生産性は上がる。だから効果があるとみんな思って、新メソッドに飛びつく。
しかし同時に、脳は工場ではない。生産ラインを作るように思考プロセスは作れない。だからみんな、身につけたはずの思考法がいつの間にか上手く作動しないことに気付く。
「はは~ん、耐用年数が過ぎたんだな。どれ、新型の海外製新思考法でも導入するか」と考える。
違います。「思考法が古くなって作動しない」ではなく、あなたの脳内農場は「収穫物を促成栽培で作りすぎて、涸れ地になってる」だけの状態なのです。
◆読み始める前は、タイトルの「あなたを天才にする」という部分から、本書は「アイデア系」の内容だと思っていました。
それはもちろん、ある意味正しいものの、個人的にはむしろ「それ以外の部分」が目からウロコ。
岡田さんがウツ症状だったことは知りませんでしたし、それ以上に、スマートノートによって症状が改善していたとはビックリです。
さらに、ポイントの5番目は第3フェーズの論理訓練のお話なのですが、もろに「問題解決」に通じること。
「なぜ?」「ということは?」以外にも「過去はどうだった?」「他に似たことは?」といった掘り下げや連想等の作業を行います。
そしてポイントの6番目のように相談にのる、ということは、「コミュニケーション」の一環とも言えるかと。
◆こういった様々な機能(効果)を持つスマートノートについて、本書では岡田さんの実際の手書きノートの実例を多数収録しています。
実は、53万部ベストセラーの『いつまでもデブと思うなよ』執筆の陰には、スマートノートの存在があったわけで。
特に本書の冒頭の「僕はこんなノートをつけてきた」には、見開き2ページで解説付きのノートが掲載されていますので、書店でチェックされるなら、まずこちらから。
六本木ヒルズで講演した際のノートもありますし、これは、もう当ブログをご覧のビジネス書著者の皆様は、必読ですね!←アサマシw
◆また、ポイントで挙げられなかった中にも興味深いネタがいくつもありました。
例えば、「『7つの習慣』等のミッションステートメント系のノート術に対する批判」。
詳しくは本書を読んで頂くとして、私も岡田さんのお考えになるほど納得。
実際、有名な「イエール大学の目標達成の達成研究は実際には行われていなかった」というお話が、この本にもありましたし。
他にも衝撃的(?)だったのが、岡田さんが勝間さんを「師匠」と見立てて、熱心に研究されている(オフィシャルサイトの分析ノートもアリw)こと。
岡田さんが、勝間さんをテーマに講演をされたら、かなり面白いことになりそうなw
◆一方、TwitterやFacebook、ブログをおやりの方(またはこれから始められる方)にとっては、このスマートノートでトレーニングすることにより、確固たる地位を築けるかも。
「人気ブロガーは、あたりまえのことが起こったときでも、面白いことが書ける」、というのは確かにあります。
上記の目次にあるようなフェーズをキチンと踏まえてスマートノートを書き続ければ、それは決して不可能ではないと思われ。
一応、本書では第7フェーズでのデビューを推奨しているんですけどねw
いずれにせよ、「仕事以外でノートを取らない私が、初めてやってみたくなった」という点で、物凄く期待してます。
全てのビジネスパーソンにオススメしたい1冊!
- 感想投稿日 : 2011年2月27日
- 本棚登録日 : 2011年2月27日
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