月舟町シリーズ三部作の完結編。
今回は月舟町にある〈月舟シネマ〉の看板犬ジャンゴ目線の物語。
『つむじ風食堂の夜』と『それからはスープのことばかり考えて暮らした』のメンバーが3作目にして緩やかに繋がっていき、とても楽しい一冊となった。
ジャンゴはみんなのことが大好きで、そんなジャンゴもみんなから愛されていることがよく分かる。
なぜ犬は人間のように笑顔になれないのか、と気をもむジャンゴ。
自分はみんなと一緒にいれて嬉しい、ということをみんなに伝えたいのに巧く伝わらない。
陽気な表情は出せないけれど、ジャンゴの周りに自然とみんなが集まり、みんなを笑顔にする力を持っている。
それってとても素敵なこと。
そして読んでいる私も微笑み和んでいる。
この物語の優しい魔法に私もかかってしまったみたい。
またいつか、このお馴染みのメンバーと再会できることを祈って、今は本を閉じよう。
このほのぼのとした優しい気持ちなれるシリーズ3作目が、今年の読了100冊目となったこともまた嬉しい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
吉田篤弘
- 感想投稿日 : 2020年10月23日
- 読了日 : 2020年10月22日
- 本棚登録日 : 2020年10月18日
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