どうしようもないほど優しい物語だ。差し伸べられる手はどこまでもやわらかくあたたかい。誰がなんと言おうと、絶対的にこの家族は幸福なのだと思う。「ぼくたちは、しなないんだ。ぜったい、しなない。でも、しぬんだ。」そうだね。君が知ってしまった事実、あたしに教えられる真実。死はすべての人に平等にやってくる。でも、死なない。生き返る、なんてゲームの世界の話ではなく、一度たりとも死ぬこと自体がないの。だって、ほら、「ここ」には、生きているでしょう。
読書状況:読み終わった
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か行の作家
- 感想投稿日 : 2007年7月13日
- 読了日 : 2007年7月13日
- 本棚登録日 : 2007年7月13日
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