三島由紀夫が「昭和有数の奇書」と書いた美輪明宏の自伝。だが、「あとがき」で美輪自身書いているように脚色も加えられており、なおかつ詩的な文章も合間合間に挟まれるなど、単なる自伝に留まらない「聖なる怪物」の美しい物語である。美輪(丸山)を巡って男が殴り合いの喧嘩をしたとか、霊感の話とか「ホントかよ」と突っ込みたくなる話もあるが、なぜか「美輪明宏ならそうなんだろう」と思ってしまう。また、「スター」としてのプロ意識、美学について書かれた後半の節などもかなり興味深い。『オーラの素顔』と併せて読めば、美輪明宏を見る目が変わることうけあい。
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- 感想投稿日 : 2013年1月18日
- 読了日 : 2013年1月18日
- 本棚登録日 : 2013年1月18日
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