贖罪〈上〉 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2008年2月28日発売)
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感想 : 57
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”アムステルダム”が素晴らしかったんで、それならばということで手に取ったマキューアン作品。兄が帰ってくる期待とか、従兄弟との諍いとか、隣人と姉の葛藤とか、とかく比喩表現の連発で緩やかに進行する前半、正直ちょっとかったるく思えたりもしました。いざ兄が帰って来てから、引きこもる母が登場したり、従兄弟が派手な喧嘩をしたり、徐々に不穏な気配が高まっていく。その果てに起こる暴行事件。いかにも冤罪。”贖罪”というタイトルの意味が浮かび上がってくるであろう後半戦、その展開に期待しつつ、心して読ませていただきます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2018年3月12日
読了日 : 2018年3月11日
本棚登録日 : 2018年3月11日

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