妻の浮気相手に暴行を働き、精神病院入りを余儀なくされたパット(ブラッドリー・クーパー)。ようやく退院したものの、妻ばかりか仕事も家も失ってしまい、実家に戻って社会復帰を図ることに。
そんなある日、友人に誘われたディナーで若い未亡人ティファニー(ジェニファー・ローレンス)と出会う。
彼女も心に問題を抱えており、そのエキセントリックな言動に振り回されるパットだったが…。
それぞれに最愛の人を失って心のバランスを崩したエキセントリックな男女が出会い、互いの目的のために協力し合う中で次第に希望を見出していくさまを、シリアスな状況の中にもユーモアを織り交ぜ感動的に描き出したヒューマン・ラブ・コメディ。主演はブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス。
別れた奥さんが教えているヘミングウェイの教材に腹を立ててキレたり、セラピーに訪れた病院で流れていた音楽が奥さんが浮気していた時に流れていたのと同じだと気づいてキレたり、感情のコントロール出来ない躁鬱病に苦しむパッドをブラッドリー・クーパーが、旦那さんを亡くしたショックで会社中の同僚と関係したり不安定なティファニーをジェニファー・ローレンスが、2人共精神的な問題を抱えながらもナイーブで傷つきやすい内面を隠すためにわざととんがった態度をする愛すべき人物を、リアルにナチュラルに演じているし、ロバート・デ・ニーロ演じる気分障害を患っているパッドの父親も不器用ながら息子を愛している愛すべき人物でいい味を出しているし、パッドが医者に勧められて奥さんの義理の妹ティファニーと友人関係を始めてギクシャクしながらも一緒にダンスコンテストに挑む中で、かけがえのない友人になっていく過程が、ナチュラルでリアルに描いていて、精神的な問題を解決するのに必要なのは心を開いて本音で向き合える親友だと思えるハートウォーミングなコメディです。
アメフトがアメリカ人の精神に重要な位置を占めていることが、よく分かります。
特に、ジェニファー・ローレンスのエネルギッシュでピュアでツンデレな存在感が、群を抜いています。
- 感想投稿日 : 2022年12月21日
- 読了日 : 2022年12月21日
- 本棚登録日 : 2022年12月21日
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