ちょっとした悪意が引き金で、他人の人生を狂わせ、自分の人生をも崩壊させてしまった。
ごく平凡な大学生だったはずなのに、とんでもない世界に引きずり込まれてしまう展開は恐かった。
ストーリーが中国の民族問題へとつながってゆき、最後に登場する「悪魔」には驚いた。
そんなことになってるの、かの国は。
近藤さんが書きたかったのはこっちのことだったのかな。
平和に生きてる私と同じ空でつながってるどこかの国で起こってる、とんでもないこと。
それに苦しむ人々がいるってこと。
ニュースで見ると「大変だねえ」と言いつつどこか他人事だけど、この主人公のように突然「そっち側」の人間になっちゃうこともあるんですよね。
近藤さんの小説はいろんなテーマを扱っていて、どれも好きですが、今回のは妙に心に残りました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ヒューマン
- 感想投稿日 : 2014年4月22日
- 読了日 : 2014年4月22日
- 本棚登録日 : 2014年4月22日
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