凍りついた香り (幻冬舎文庫 お 2-2)

著者 :
  • 幻冬舎 (2001年8月1日発売)
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本棚登録 : 2235
感想 : 181
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たまにはこの様な物語もいいではないか。

ある日突然恋人を失い、その生きていた証を訪ねていく物語。
生前の彼のことを、実は何も知らなかった自分に少なからずショックを受けながらも、彼の弟と共に軌跡を追い彼の実家で過ごす。そして異国の地へ向かい、そこで出会うガイドと共に。

彼が存在していた記憶を思い出し、考え、それにどっぷり浸かりながら、いない事実を受け入れていく様がよく書かれていて、ページをめくる手がとまらなかった。

少しは楽になれただろうか?時間が解決とは良い言葉だが、どっぷり浸って溺れながら、でもゆっくり浮かんで生きていくのも悪くないと思った。
無性に好きな人に会いたくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月17日
読了日 : 2022年7月17日
本棚登録日 : 2022年7月17日

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