世田谷文学館で「斎藤茂吉と『楡家の人びと』」展を見た.楡家や航海記の自筆原稿などなかなか見応えがある.
それをきっかけに,青春記と航海記をつなぐこの本を読んでみた.
大学卒業から航海に出るまでの慶應義塾大学の精神科の医局時代のエピソード.山梨で懸命に働いていた時代の部分がいい.ただ,患者さんの話が多くて,読んでいてちょっと辛い.後年に書かれたせいか青春記や航海記の溌剌とした感じはあまりない.
上記の展覧会では斎藤茂吉と北杜夫の細かい文字で書かれた日記もなかなか印象的なのだけど,その日記からこういう本が生まれてくるのだと思うと面白い.
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2012年10月13日
- 読了日 : 2012年10月13日
- 本棚登録日 : 2012年10月8日
みんなの感想をみる