色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年4月12日発売)
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感想 : 2398
4

村上春樹だった。
耽美であり、思い巡らせることを読者に楽しませる。

前半は好きではなかった。
中盤からは文字を追いかけることが楽しかった。
そして、最後に生を感じながら終えていった。
楽しめた。しかし好きな作品ではない。

なぜが残る、それは余韻ではなくシコリ的なもの。
灰田が一番のシコリだった。
ユズと灰田は出会っていたのかもしれない。
出会っていないかもしれない。シコリだ。

村上春樹の小説を読み終えると、位相がずれて、穴に落ち込んだ気持ちになる。
冷静になろうとさせられる。

うーん、愉しくない。
しかし東京で感じたことがある歯車のズレをはめ直してくれた…気がした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・評論
感想投稿日 : 2014年3月23日
読了日 : 2014年3月23日
本棚登録日 : 2014年3月23日

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