空飛ぶ広報室

著者 :
  • 幻冬舎 (2012年7月27日発売)
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本棚登録 : 11123
感想 : 1274
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有川浩さんお得意のアマアマは少々。
途中途中に、ずしりっと言葉が刺さる。
頭をガツンって、やられるセリフがあった。
いい物語だった。

お話は...
全国の飛行隊から選ばれた精鋭集団、ブルーインパルス。
子どもの頃からの憧れだった。
憧れに手が届いていた。もう目の前に。
大型トラックが信号待ちの人たちを跳ね飛ばされてしまわなければ。
彼は、パイロットを罷免され、広報室に配属された...

空井も稲葉リカも夢やぶれて今がある。
頑張ってきたからこそ、(なんで俺が...)(なんで私が...)ってなるのわかる。
溜め込んだものを吐き出せるように、頭、心かな、を切り替えるのって難しいです。私は本がキッカケで切り替えできたな〜。

空井や稲ぴょんが大切にすべきことを理解し、大切にしようとする姿勢、成長がいいです。
2人を茶化し?見守る上司や仲間、特に鷺坂がすばらしいです。
鷺坂の考え方、言葉すばらしいです。
憧れる職場の人間関係w

この本は、本当は2011年夏に刊行予定だったようです。
しかし2011年3月11日の大震災発生に際し、有川浩さんが刊行延期を決定。
末尾に震災後の場所を舞台に物語が紡がれています。

とても静かに時が流れていました。
とても静かに言葉が伝わってきました。
涙がはらはらと零れました。
大切な言葉をいただきました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学・評論
感想投稿日 : 2013年3月5日
読了日 : 2013年3月5日
本棚登録日 : 2013年3月5日

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