考えないヒト - ケータイ依存で退化した日本人 (中公新書 (1805))

著者 :
  • 中央公論新社 (2005年7月26日発売)
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本棚登録 : 257
感想 : 37
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 『ケータイをもったサル』の筆者による新書。『ケータイをもったサル』は国語の評論で出題されるってなイメージ。まだ通しで読んだことはないですが。

 さて、正高さんは京大霊長類研究所の教授なのでサルに詳しいです。んで、IT化によって日本人が「サル化」しちゃってるよ!と述べるのが本書。なかなか過激なことを仰っているので、にわかには納得しづらいですが、なるほど一理あるなと思わせる作り。でも、後半戦はあまりにもぶっ飛んでいるような・・・。
 一方で、過激ではあるものの、意外と新しさは感じないなあと思いました。本書が出版されてからの約5年で、その考えが一般化したとは考えづらいですが・・・。「自分」論や「社会」論は、取り立てて本書じゃなくても同じ意見は目にしそうなもんですね。ただその分、本書を読めばその辺の考えをカバーできるとも言えます。そういった意味では非常に有効な一冊。


【目次】
はじめに ― 裸のサルとしてのケータイ主義的人間
第一章 出あるく
第二章 キレる
第三章 ネット依存症
第四章 文化の喪失
第五章 サル化する日本人
あとがき

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会科学
感想投稿日 : 2010年1月21日
読了日 : 2010年1月21日
本棚登録日 : 2010年1月21日

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