『ケータイをもったサル』の筆者による新書。『ケータイをもったサル』は国語の評論で出題されるってなイメージ。まだ通しで読んだことはないですが。
さて、正高さんは京大霊長類研究所の教授なのでサルに詳しいです。んで、IT化によって日本人が「サル化」しちゃってるよ!と述べるのが本書。なかなか過激なことを仰っているので、にわかには納得しづらいですが、なるほど一理あるなと思わせる作り。でも、後半戦はあまりにもぶっ飛んでいるような・・・。
一方で、過激ではあるものの、意外と新しさは感じないなあと思いました。本書が出版されてからの約5年で、その考えが一般化したとは考えづらいですが・・・。「自分」論や「社会」論は、取り立てて本書じゃなくても同じ意見は目にしそうなもんですね。ただその分、本書を読めばその辺の考えをカバーできるとも言えます。そういった意味では非常に有効な一冊。
【目次】
はじめに ― 裸のサルとしてのケータイ主義的人間
第一章 出あるく
第二章 キレる
第三章 ネット依存症
第四章 文化の喪失
第五章 サル化する日本人
あとがき
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会科学
- 感想投稿日 : 2010年1月21日
- 読了日 : 2010年1月21日
- 本棚登録日 : 2010年1月21日
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