教育と平等: 大衆教育社会はいかに生成したか (中公新書 2006)

著者 :
  • 中央公論新社 (2009年6月1日発売)
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感想 : 27
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教育における「平等」とは何なのか、
いかに日本は「平等」な教育を得てきたのかということを、多種多様な資料から紐解いてくれている良書。
その過程で、現代の日本中に蔓延する「誤解」も明らかにする。
帯にも「戦後日本にとって格差をなくすとはこういうことだった――」ともあり、
つまるところ目から鱗がボロボロな一冊なわけですよ。

言うまでもなく「戦後日本にとって」の「格差」というのの一つに地域格差の問題がござんす。
ということは本書の内容は、教育という側面を除いても、
その地域格差を日本がいかに縮小させてきたかという面で興味深い☆

ところで、本書の資料の中にはグラフや表もふんだんに盛り込まれているわけですが、
自分がいかにそういうものに弱いかを思い知った!><
やっぱり義務教育、せめて中等教育中にグラフの読み取り訓練とかするべきだな! 


【目次】
プロローグ 平等神話の解読
第一章 対立の構図と問題の底流
第二章 戦前のトラウマと源流としてのアメリカ
第三章 設計図はいかに描かれたか
第四章 「面の平等」と知られざる革命
第五章 標準化のアンビバレンス
エピローグ 屈折する視線――個人と個性の錯視
あとがき
引用・参考文献

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会科学
感想投稿日 : 2011年6月28日
読了日 : 2011年6月28日
本棚登録日 : 2011年6月28日

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