兄が犯罪者になり家族が崩壊、父親が家を出て、母は酒とギャンブルに浸る。自分は殺人を犯し最後は自ら撃たれて死んでしまう。決してハッピーエンドではないとは思います。でも、シュウジは懸命に生き、彼なりの幸せを見つけることができたはずです。ぼくは、形は人それぞれではあれ、人は誰しも幸せになるために生きているのだと思います。他の誰でもない、自分の幸福のために生きるのだと思います。不幸の上に不幸が重なっていて、普通にみれば幸せな人生を送れたとはいえない中でも、どこか希望があり、光があって、救いがありました。お金がたくさんあることだけが幸せではないし、お腹いっぱいご飯が食べられることだけが幸せでもない。地位や名誉やなんてなくてもいい。シュウジのような人生でも、幸福な人生と呼べるのではないでしょうか。
読書状況:読み終わった
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文庫本
- 感想投稿日 : 2014年2月18日
- 読了日 : 2014年2月18日
- 本棚登録日 : 2014年2月4日
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