硝子戸の中 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1952年7月22日発売)
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感想 : 162
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 お彼岸も近くなり、なんか漱石が読みたくなり手にした随筆。一つが約3ページの39篇から成る作品。大正時代前期に書かれた文豪のブログを読んでいるよう。さすがに今は見慣れない単語が多いです。
 12、13の失礼な男の話が秀逸。些細な事を気にしては悩み、胃潰瘍になり、それらを紛らわすかのように小説を書いた漱石。まだ読んでいない小説を読みたくなりました。
 「ある程の 菊投げ入れよ 棺の中」
この句が大塚楠緒に詠んだことも初めて知りました。安野光雅のカバーも素敵です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月21日
読了日 : 2023年9月21日
本棚登録日 : 2023年9月12日

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