イン・ザ・プール

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年5月14日発売)
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感想 : 1117
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「精神科医 伊良部一郎」シリーズというから、てっきり柚木裕子さんの「検事 佐方貞人」シリーズを連想して、手にとった私がバカだった
深刻な医療ものかと思いきやコミカルな話だった

「罪の轍」や「オリンピックの身代金」「サウスバウンド」ですっかり奥田英朗ファンになってしまった私
奥田さん、こんなのも書くんだ

患者を「いらっしゃーい」と診察室に迎えるやいなや
「はい、注射!」の注射フェチの伊良部先生
精神科医というから、線の細い神経質そうな、もしくは患者の悩みを一手に引き受ける包容力のある笑顔溢れる先生かと思いきや、色の白い小太りのどこに首があるか分からないようなトドのような風貌
俳優の六角精児さんを想像してしまった

ストレスによる不定愁訴、携帯依存症、自意識過剰、強迫神経症・・・診察に訪れる患者の症状も様々、しかし、現代人誰しもがちょっと自分もかも?と、心当たりがありそうな気がしてしまう

伊良部先生、治療法もお気楽そのもの、患者の意識を軽くしようとしてふざけているのか、地なのか、さっぱり読めない
でも意外と名医なのかもと思わせる何かは確かにありそうだ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年6月29日
読了日 : 2020年6月29日
本棚登録日 : 2020年6月28日

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