空中ブランコ

著者 :
  • 文藝春秋 (2004年4月24日発売)
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感想 : 1251
5

どうしよう 前巻では、あまりのくだらなさにもう途中でやめようかと思ったくらいだが、だんだん伊良部一郎の不思議な魅力に取り憑かれてしまったようだ

伊良部一郎=俳優の六角精児さんのイメージが浮かんだが、俳優の田口浩正さんの方がもっとぴったりくる

今回は、空中ブランコでジャンプできなくなったサーカス団員や尖端恐怖症のヤクザ、コントロールが決まらなくなったプロ野球選手等々が患者として伊良部総合病院精神科を訪ねる

それぞれの患者の症状が申し訳ないけど、面白すぎて笑いが止まらない

治療にかこつけて、からかって一緒に遊んでいるとしか見えないのに、不思議と伊良部先生を訪ねた患者は二度三度と通う
そして、伊良部先生と遊んでいるうちに、病気を克服していくのだ

やっていることと言ったら、患者にねだって空中ブランコを体験したり、夜中に歩道橋の地名をちょこっと書き換えたり、プロ野球選手相手にキャッチボールやバッティング練習をしているだけなのに・・・

素晴らしい名医なのかも??

前巻にも増して、バージョンアップした面白さに梅雨空のうっとおしさも吹き飛んでしまった
迷いなく、第三巻へ!


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年6月30日
読了日 : 2020年6月30日
本棚登録日 : 2020年6月29日

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