設定を書けないなら社会派気取るのなんてやめればいいのに。一握りの資産家が全てを手に、民衆が貧窮するという社会問題において、『通貨』を『時間』に置き換えた社会派作品。ではなく、題材をそれっぽくしただけのいつものハリウッドアクションムービー。
社会問題を考える上で避けては通れない「なぜそうなったのか」「なぜ変えれないのか」「どのように変えるべきか」といった問題に答えを示すワケではなく、ただあるのは「現状に不満があるからぶっ壊してみた」というだけの上っ面。あるべき姿も示さない破壊は時代遅れの無政府主義としか受け取りようがない。加えて21世紀にもなって民衆の姿が『革命待ち』『英雄待ち』からの『暴動』としか描かれないのは、フランス革命のころから何一つ変わってなくて、製作陣の意識の低さに絶望する。いや、むしろ本作が評価されていないという事実に希望を持つべきか。このような作品を踏み台にして、新たな名作が産まれることに期待。
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- 感想投稿日 : 2014年8月10日
- 読了日 : 2014年8月10日
- 本棚登録日 : 2014年8月10日
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