桜に纏わる短編集。一言で『桜』といっても、一話一話趣向が凝らされていて、狐憑きや、幽霊が出てくる話もあれば、本物の桜ではなく刺青の桜の話もある。『エリクシール』『背中』『樺の秘色』あたりが色っぽさもあって好き。千早さんが描く桜は青空に映える薄ピンクなものではなく、花曇りの中で見る桜のよう。ただ、どの話も最後には雲間から薄く光が射しこんでくるように感じられて良かった。物語でいいお花見をさせて貰った気分です。
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- 感想投稿日 : 2017年4月7日
- 読了日 : 2017年4月7日
- 本棚登録日 : 2017年4月7日
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