消費社会の神話と構造

  • 紀伊國屋書店 (1995年2月16日発売)
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本棚登録 : 758
感想 : 41
5

(感想文)
 捨て読むところがなかった。

 日本でなかなかな土人社会を生きてる私としては、ハイパーリアルに生ききれてなくて、残念なような、ほっとするような感じではある。20世紀日本なら、このままハイパーしちゃいそうだったのかもしれないけれど、21世紀ナウは没落しつつあるせいか、未開社会に無事戻りつつあるような。
とはいえ、半分足つっこんでる程度だから、消費社会の神話がありえるらしい。

 いちいち言い回しがあちこち面白すぎる。パッとしないSFやロマン小説を読むぐらいなら、この本がいい。
 ただ、ボードリヤールを何度も読んでると、いよいよ話の通じない人になってしまいそうだ。この思考ベースだと、社会が成立しえない、というのはどういうことか?というと、ホントの事言い過ぎ!というよりは、一面を語りすぎだから...と言っていいだろうか。

 学校で原文で読みたかったな。

(メモ)
・取り揃えたモノを出来合いのパズルのように組み合わせて、自分探しをする消費者が拡大され、市民や人間としてのロールはずいぶんと縮小してしまった。

・オズの魔法使いが幻をみせる、記号の消費に明け暮れた「聖杯7」大量消費社会の時代について

・21世紀はマスメディア→ネットの時代になり、
 公共空間がプライベート空間の延長を束ねたものでしかなくなってきたので、大衆の消費のスタイルも変化
・顕示的な記号消費からクラウド化。(中流から脱落・離脱。)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2014年1月27日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年1月27日

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