市場競争は豊かさを生むが、「競争」であるが故に各人の間に格差を生じさせる。
また、政府による徴税や公的扶助など、社会的システムにより再配分が行われる。
このような基本的働きの中、例えば、「公平」に重きを置けば、「競争」自体を制限することにもなりうる。日本人の競争嫌い、グレーなままに安心してしまう文化に問題提起をしている。
本書では、格差と再配分について、適切なバランスをとるよう議論を深め、社会全体としては豊かさの創出を続けていくことを唱えている。
このような資本主義のあり様は、至極当たり前のことではあるが、本書では、非正規雇用、長時間労働、夏休みの宿題への取組み方などなど、色々な側面から具体的事例を紹介しながら説明されている。
事例の紹介は多いものの、それぞれを深く掘り下げるような内容が薄く、もう一つ気持ちが乗っていかない感じであった。
私としては、「住民が公平感を感じる」=「政府への理解、納得性が向上する」という視点で知識を深めたかったので、少し残念。
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- 感想投稿日 : 2013年12月10日
- 読了日 : 2013年12月8日
- 本棚登録日 : 2013年12月9日
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