あとがきにもありましたが、「空を飛べる」ということの素晴らしさだけではなく、思いやりをもって他者に接することができる、ということも大変に素晴らしい、ということがしっかりと伝わる作品です。
幼少期から辛い経験をしてきた「黒」猫という、ある種「黒人」を彷彿とさせるジェーンというモチーフと、恵まれた環境で幸せに育ってきた「金色の豊かな毛」をもつアレクサンダーというモチーフの対比も、アメリカ社会に思いを致しながら読むと、社会への批判精神を感じます。
とはいえ、そのように難しく考えることなくとも、素敵な物語であることは間違いありませんし、ファンタジーの世界で都会の喧騒を忘れて「羽を伸ばす」ことができるのも、この作品の良さだと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年4月28日
- 読了日 : 2018年4月28日
- 本棚登録日 : 2018年4月28日
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