超訳 ニーチェの言葉 (ディスカヴァークラシックシリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010年1月12日発売)
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タイトルに「超訳」ってあるけれど、オリジナルのドイツ語をどんな言語に翻訳しようとも、必ずニュアンスの違いは生じるもの。
普通の翻訳とどう違うのか、一切説明がないのは不親切。
実は、ニーチェの名前を借りて俺の哲学を語っているなんてことはないでしょうね。^m^

一時期流行った書物らしい。
今の若い人たちがこのニーチェの発した言葉の断片を読んで、何を感じるのだろうか。
自分はニーチェを理解した気になるのだろうか?

19世紀末を生きた哲学者である。
情報あふれる現代の若者が読んで、その言葉を素直に受け取るとは信じられない。
己について、友について、心について、愛について・・・などなどがまとめられているが、今の若者とラップする部分は少ないんじゃないかと思う。

ニーチェの問いかけはあまりにも純粋、時代遅れ、いや甘いとさえ読めるからだ。
ぼくの歳の人間が読んでも、55歳で亡くなった彼の言葉に幼さを感じてしまうところも多い。

でも、好きだなぁ~~~
彼の生真面目さが好きだ。
彼の純粋な気持ちが好きだ。

100年以上の時間を飛び越えて、彼の言葉には親しみが持てる。
この辺の良さを現代の若者たちも感じてくれているのならうれしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年12月15日
読了日 : 2017年12月15日
本棚登録日 : 2017年12月15日

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