遠くから太鼓の音が聞こえてきて、著者は旅に出たらしい。三年間でギリシャ、ローマを移り住み、その間旅行にも度々出ている。船で飛行機で車で。とにかく色々な場所を巡るのですごく読みごたえがある。
約550ページの間に何度車が故障しただろうか。何度飛行機が飛ばなかっただろうか。何度訪れた旅行先が寒くて特になることがなかっただろうか。
読んでいる身としては目まぐるしいことこの上なかった。それでも諸々の災難をなんだかのほほんと受け流しながら、楽しんでいるというよりは自然体でいる著者夫婦。静かに、豊かに暮らしている印象で、なんだかとてもいいなと思った。
ひとつひとつのエピソードが短いので隙間時間用としていたのだが、すらすら読めてしまうおもしろさで結局長時間夢中で読んでしまった。
著者のエッセイは3冊目だが、もっと読んでみたい。やはり力のある作家先生なのだと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年3月8日
- 読了日 : 2019年3月5日
- 本棚登録日 : 2019年3月5日
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