原作はゲームなんですね。
どこかで見たことあるなぁと思ったら、そうか、あのゲームか。
「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。」
というキャッチコピー、とても印象に残っています。
霧の城へ生贄として連れて行かれた少年イコは、加護の力により、生贄とう運命から回避。
その霧の城を探索している途中、不思議な少女ヨルダに出会います。
彼女は何故か、霧の城にうごめく黒い霧の化け物たちに狙われる。
そんな彼女を守りながら、イコは彼女の手を引いて、霧の城からの脱出をはかります。
何故生贄として捧げられてきたのか
霧の城とは何なのか
ヨルダは何者なのか
物語は、主にこの三点について語られていきます。
「しきたりだから」とか、「そういう決まりだから」とか、
こんなの全然理由になってないし、根拠ではないですよね。
でも、こういうことって結構あると思います。
そして何故か、「仕方がない」と思ってしまう。
それは、大人になればなるほど、そう思いがちのような気がします。
人は理不尽だったり、納得のいかないことに直面すると、
「どうして自分が」と思ってしまう生き物だと思います。
そんな中、「自分が守る、自分がやるんだ」と思えた彼は、すごいと思いました。
まだ子どもなのにね。
あと、裏切ったり、裏切られたり。
騙したり、騙されたり。
どうして、そういう風になってしまうんだろう。
どうすれば騙せるのかとか、裏切るまでの過程とか、
それって、相手のことをよく理解していないと出来ないことだと思う。
お互いに理解し合えているのかもしれない。
それなのにどうして―って思います。
もったいないなって思うんです。
でも、そこが人間の怖いところであり、面白いところなのだと思います。
そういうところに触れた、イコとヨルダは、きっといい子に成長するのでしょう。
もう手を離しても、魂ごと離れることはないから、大丈夫だね。
- 感想投稿日 : 2012年5月4日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年4月23日
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