バチカン・エクソシスト (文春文庫 S 2-1)

  • 文藝春秋 (2010年4月9日発売)
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本棚登録 : 224
感想 : 26
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映画でしか知らない「エクソシスト」いわゆる悪魔祓いですが、実は現代イタリアではエクソシストがたくさんいて、エクソシストを頼るキリスト教徒もいっぱいいる…という、真面目なレポートです。
現代の日本人からすると、悪魔憑きなどありえない…と思いますが、そう信じている人にとっては、現代医学よりもエクソシストを頼ってしまう傾向があるようです。
しかし、悪魔憑きといってもその患者はほとんど女性であること、イタリアでは精神病を忌み嫌い理解しようとする心が薄いこと、また、無意識にエクソシストに合わせて演技したり、罹患することによって、人にかまってもらえるので悪魔憑きになったような気持ちになってしまう…ということも、本書では指摘してます。
かっちりした記者レポートって感じで、独創的…ってほどでもないですが、この手のノンフィクションってあまりないし、イタリア人の精神性も伺える本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2013年読んだ本
感想投稿日 : 2013年12月28日
読了日 : 2013年12月25日
本棚登録日 : 2011年2月12日

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