子どもの貧困II――解決策を考える (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2014年1月22日発売)
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前著で子どもの貧困の実態を示した著者が、具体的にこの状況を解決していくにはどのような政策が考えられるか、調査や海外での実際の事例などを参考に挙げていっています。限られた財源の中で、数ある政策候補の中からどの政策を取っていけばよいのか、という視点も随所に現れています。
「第4章 対象者を選定する」では対象者を絞り込むことの利点・欠点や、対象者選定の考え方の様々が示されており、興味深かったです。ここにも書かれているとおり、日本においては対象者を選定しない給付型の社会政策は「バラマキ」と批判されることが多いと思いますが、安易に対象者を線引きすることで本来サポートが必要な層に給付が届かないのは本末転倒だなと思ってしまいます。社会政策の制度設計の難しさを感じられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 趣味・教養
感想投稿日 : 2023年5月14日
読了日 : 2023年5月8日
本棚登録日 : 2023年5月14日

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