マスカレード・ホテル (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2014年7月18日発売)
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本棚登録 : 26857
感想 : 1653
5

これは実に面白かった。東野圭吾の作品は以前読んだことがあったのだが、余り面白くなかったのでそれ以後読んでいなかった。読まない理由に超流行作家ということもあった。私がへそまがりだということと、図書館の棚にほとんどなかったから。さすがに売れるだけのことはある。文章力がある。描写が的確で自然だし、登場人物の描き方もいい。今回の作品では、ホテルのフロントクラークの山岸尚美にぐっと感情移入させられる。もう一人の主人公の新田刑事は、ちょっと危なっかしく描かれていて、はらはらする。
連続殺人の次の事件がホテルで起こるかもしれないので、刑事たちが客だけでなく、ホテルマンにもなって潜入するという筋だが、ホテルの様子が実に上手に描かれ、事件の仕組みもよく考えられている。御見それしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2020年9月7日
読了日 : 2020年9月7日
本棚登録日 : 2020年9月7日

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