婚活したらすごかった (新潮新書 430)

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  • 新潮社 (2011年8月20日発売)
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フリージャーナリスト、バツイチの著者が、真剣に結婚を望んで、各種の婚活支援サービス(ネット婚活、お見合いパーティー、結婚相談所)を実際に体験してみたレポートです。キャッチセールス、悪徳商法、あやしい求人広告などの体験レポートも多く本になっていますが、この本がそれらと違うのは、著者が本気で結婚したいという動機を持って、何が効果的(あるいは盲点)で、どこに(どんな言動に)注意すべきなのかを当事者として語っている点です。

私自身(将来何かあればともかく現時点では)婚活サービスのお世話になることはないわけですが、「もしも独身のままで婚活中だったら、かなり参考になっただろうな」と思う本です。経済的に安定している男性を求める女性が多い婚活市場において公務員はかなりの人気とのことですが、甘い言葉で近づいて、高級レストランで食事をおごらせたり、デパートで高価な服やバッグを買わせて、そのままフェードアウトする女性もいるとか(著者の実体験。他にも同性として同情を禁じ得ないような場面も多々あり)。利用するサービスによっていろいろポイントを押さえて女性に接しないことには、自分が思うような相手と一緒になることは難しそうです。お見合いパーティー、結婚相談所で、女性が気をつけるべき男性のタイプなども書かれています。

結婚相談所に登録する男女の傾向として、人気のある男性は数人の女性と対面して気に入った人がいると、さほど悩まずに結婚するのに対して、女性は相性のよい男性と出会っても、もっとよい男性がいるのではとなかなか決めないうちに、その男性がほかの女性会員とつきあい始めてしまいということがあるとのこと。男性の婚活は女性のそれに比べると暗いイメージがあって長く続けたくないと思うからか、何度も傷つく前に決めてしまおうということなのか、よく分かりませんが、なんとなくそうなんだろうと、同性として想像はできます。(ここの未婚メンバーの方は将来、結婚相談所を利用することがあったら、覚えておいて損はないかと。)

婚活サービスを利用するかしないかにかかわらず未婚女性が読んでも楽しめそうな本です。巻末には、(体験を通じて得た)「超実践的婚活マニュアル」も付いています。4年ほど前の本で、そこそこ売れたのか、ブック●フ108円コーナーでよく見かけます。その値段なら決した損した気分にはなりませんので、気になった方はどうぞ。

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感想投稿日 : 2015年7月4日
本棚登録日 : 2015年7月4日

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