最近、伊坂幸太郎さんの作品に嵌っていて、ついつい手に取った作品。これはもしかして伊坂さんの自伝なのでは?という感じの大学生活の青春群像劇。
大学で出会った5人の男女を中心に、様々な経験や事件を通じて、社会という砂漠に出るまでの成長の過程を瑞々しく描いている。この5人がまた個性豊かで、不器用なんだけど心根は優しくて何とも愛おしい。
あぁ、そういえば私もこんな大学生活あったなぁと思い出すくらい、飾らない等身大の彼等の姿に、久しぶりに自分の姿を重ねて思い出すことが出来た。
私も気になる男子が合コンするとか聞いてショックだったなぁ〜とか、
飲み会になると別人のように俄然はしゃぐタイプいたなぁ〜とか、
一限目から来たのに急に休講って凹んだわぁ〜
などなど・・・
携帯が徐々に広まり始めた時代だったのか、イエデンが登場するシーンもある。
私の頃は携帯ポツポツ、その代わりポケベル全盛期だった。並んだなぁ〜。いやぁ〜懐かしい!
大学時代の何気ない日常や出来事が、社会に出るまでの束の間のオアシスだったんだと今更ながら気付いたりする。
なんてことは、まるでない。
この台詞が無性に言いたくなる笑
読後感も爽快でとても良かった。
いつもの傑作ミステリーとはまた一味違う伊坂幸太郎さんの青春小説で、ますますファンになった。
伊坂さん好きの方は必読して頂きたい作品!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月27日
- 読了日 : 2023年9月27日
- 本棚登録日 : 2023年9月15日
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