陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫 い 14-2)

著者 :
  • 祥伝社 (2009年8月30日発売)
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感想 : 1174
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前作『陽気なギャングが地球を回す』が余りに爽快で面白かったため、中毒のごとく続編を手に取ってしまった。

『陽気なギャングの日常と襲撃』
今回は随分と異色な設定から始まり、第1章は短編が続き、第2章目から本業始動モードのようだ。章を追う毎にこれら第1章での個別の短編も少しずつ結び付いていくような構成。

伊坂幸太郎さんのあとがきで腑に落ちた。
元々は、短編だった作品にアレンジを加えたものらしい。それにしても上手く組込んで関連性を付けたものだなぁと思った。この辺のテクニックは伊坂さんお手のものだろう。

本作も前作と同様に、成瀬と響野、遠野と雪子が活躍する。やっぱり悪党なんだけど憎めない。
好きだなぁ〜このキャラクター達!
日頃悪いことをしているから、時々良いことをやって帳尻を合わす。
今回は、特に全体を通して良い人感が際立っていた笑
更に、お人好しに近い良い人が次々に出現するので、フィクション感たっぷりで面白かった。

この点では、エンターテイメント性が前作よりも増している様に感じた。細かい設定の漏れが所々気になったものの、深読みしなければとても楽しめるし、気分転換になった。
ただ、前作程には、疾走感やいい意味でのハラハラドキドキや、騙された感がもう一つ味わえなかった。尻すぼみではないが、あまりに潔く終わった場面や、あの後どうなった?あれで終わり?と置いてけぼりになる箇所があった。

スカッと非日常的な爽快感を味わいたい時にオススメ!
登場人物や前作との繋がりがある為、未読の方は、是非、前作『陽気なギャングが地球を回す』から読まれることをお勧めしたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月2日
読了日 : 2023年11月2日
本棚登録日 : 2023年10月20日

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